日経ビジネス誌で紹介されていた、表記書籍を拝読しました。
サブタイトルは「なぜ人と企業は判断を誤るのか」というテーマです。
私は、医療法人の経営者として、リスクマネージャーとして、労働衛生コンサルタントとして上記テーマは、「リスク管理」上、大変興味のある内容でした。
本書の趣旨としては、種々の心理的バイアスにより、「倫理の後退」が生じることで、個人や組織に「倫理の死角」が生じると述べています。
その対策として、「したいこと」と、「すべきこと」の違いをコントロールすることの大切さを強調しています。
これまで、医療分野では、「倫理規定」や「ヒヤリハット」などの仕組み作りに尽力してきましたが、「行動倫理学」的な視点での安全管理の必要性を改めて痛感しました。
本書での「行動倫理学」視点を、日常の安全管理業務にフィードバックして行きたいと存じます。
労働衛生コンサルタント・日本医師会医療安全推進者 青山行彦