今回は高血圧治療の基本である生活習慣の修正について詳しく説明します。
生活習慣の修正
①食塩摂取量の制限・・・食塩摂取量は1日6g未満にひかえましょう。
塩分をおさえるポイント
・加工品の摂取をひかえ、生の食材を利用する
加工品には多くの食塩が加工の工程で含まれ、塩分の減量は困難です。
なるべく生の食材を利用し薄味に調理しましょう。
なるべく生の食材を利用し薄味に調理しましょう。
・麺類の汁は残す
麺類の塩分はほとんどが汁に含まれます。
汁を全部摂取することで、1日の塩分量6gをオーバーするものが多いため、
汁はなるべく残しましょう。
汁を全部摂取することで、1日の塩分量6gをオーバーするものが多いため、
汁はなるべく残しましょう。
・漬物、汁物(麺類を含む)は1日1回以下に
漬物や汁物は麺類同様に塩分を多く含みます。
薄味にしても1日1杯以下にしましょう。
薄味にしても1日1杯以下にしましょう。
また、汁物は具だくさんにし、汁の摂取量を減らしましょう。
・酸味や旨み、香り、辛味を上手に利用する
酸味・・・酢・レモン、ゆずなどの柑橘類
旨み・・・昆布・しいたけ・鰹節等の出汁
香り・・・しそ・生姜・海苔・三つ葉など
辛味・・・唐辛子・わさび・こしょう・カレー粉など
・味付けは表面に
口に入れた時に味を感じやすいよう表面に味をつけましょう。
煮物などは出汁で煮た後に仕上がりの際に味付けをしましょう。
煮物などは出汁で煮た後に仕上がりの際に味付けをしましょう。
・カリウムを積極的に摂取する
カリウムは食塩の成分であるナトリウムとともに体外へ排出されます。
カリウムが豊富な野菜や果物を積極的に摂取しましょう。
ただし、腎機能の低下している人はカリウムを排泄する能力も低下しているため、
摂取を控える必要があります。
カリウムが豊富な野菜や果物を積極的に摂取しましょう。
ただし、腎機能の低下している人はカリウムを排泄する能力も低下しているため、
摂取を控える必要があります。
②適正体重の維持・・・BMIは25未満にコントロールしましょう。
健康・栄養メモNo.4で説明したBMI(体格指数)を25未満にし、肥満がある場合は
減量が必要です。
ただし、無理な減量は健康を害する為、ゆっくり着実に行いましょう。
減量が必要です。
ただし、無理な減量は健康を害する為、ゆっくり着実に行いましょう。
③アルコールの摂取制限・・・適量を摂取し休肝日をもうけましょう
アルコールを摂取することで血圧は上がります。適量を知り、飲みすぎに注意しましょう。
アルコールの適量はビールなら中ビン1本(500ml)、日本酒なら1合(180ml)、ワインなら1/3本(200ml)
※女性はこの1/2~2/3量です。
④脂肪摂取制限・・・動脈硬化進行防止のためコレステロール、飽和脂肪酸の摂取量に注意しましょう。
健康・栄養メモNo.2で説明した脂質異常症の食事療法の注意点を参考にしてください。
⑤運動・・・適度な有酸素運動は血圧を下げる効果があります。
運動は肥満の予防や糖尿病、脂質異常症等の生活習慣病の改善に効果があります。
また、ウォーキングや軽いジョギング等の有酸素運動を長期間継続することで、血圧を下げる作用があることが わかっています。
ただし、心疾患などがある場合は運動の可否は医師に確認が必要です。
ただし、心疾患などがある場合は運動の可否は医師に確認が必要です。
⑥禁煙・・・喫煙は心血管病の代表的な危険因子です。
以上の生活習慣を修正し、高血圧の改善に努めましょう。
※厚生労働省高血圧HP(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/kouketuatu/index.html)、
高血圧治療ガイドライン2009より一部引用、改変
管理栄養士 陣内由美子